報告が少し遅くなりましたが、去る5月12日、昨年12月に完成した金剛界曼荼羅、胎蔵界曼荼羅が不動堂にお祀りされました。この曼荼羅(※1)は額装にしたもので額縁(がくぶち)の製作に約5ヶ月かかりました。
この曼荼羅について「金胎両部の曼荼羅は真言密教において両部不二ではあるが、金曼は修正始覚の智を表わし、胎曼は本有本覚の理を示し、金剛界を果曼荼羅と称し、胎蔵界を因曼荼羅と名づける。 これを並べ懸(か)けるのに種々の異説があるが、通途は「東胎西金(とうたいさいこん)」とされ、向って右方に胎蔵界曼荼羅を、左方に金剛界曼荼羅を懸(か)けるものとしている。(智山法要便覧)」とされる。
よって、上記のとおり須弥壇左右に如法にお祀りいたしました。
平成28年より3ヶ年の年月をかけ、下絵から彩色、截金(きりかね)まで全て一人で描かれた藤田哲也先生(※2)に心より感謝申しあげます。本寺密蔵院住職の紹介で藤田先生に曼荼羅の制作を依頼することになった訳ですが、全ては゛出会い゛であり、仏さまのお導きによるものであることを実感いたしました。
後世に残る当山の寺宝として、これより多くの人に参拝してもらいたいと思います。
※1 曼荼羅(額装寸法)金胎共
幅 153㎝ 縦167㎝
※2 藤田哲也先生
日本美術院 院友 愛知県立芸術大学 模写制作代表
合掌
2020年07月15日