「不動堂」建立~経過報告(9)

 7月28日、待ちに待った不動堂本尊「不動明王三尊」が完成し京都より搬入、入仏されました。
 彫刻のほうは「経過報告(6)」で書きましたとおり、昨年の10月に終了しており、その後、塗師屋(ぬしや)にて漆(うるし)、彩色(さいしき)、金箔(きんぱく)を塗る作業が約9ヶ月の間、行なわれ、当初の予定通り無事、不動堂に入仏されました。
 較(くら)べていただくと分るように、彫刻が了(おわ)った木地(きぢ)のままの状態とはかなり違った雰囲気になっています。前述のとおり奈良生駒山宝山寺本堂の本尊不動明王三尊を模刻(もこく)したものですが、姿、形は分っても彩色(さいしき)の色使いまでは、ご本体が長年のお護摩によってまっ黒になっており分からず、後は塗師屋さんにお任せして、京都塗師屋の永年の技術と経験を駆使(くし)してこのような出来映えとなりました。特徴は漆の厚い盛り上げと紋(もん)にあるのかなと思います。

 

合掌
2020年08月10日